速度について②
※お願い※
今回の記事をもし読んでいただけるなら、なるべく最後までお読みくださいませ。
こんばんわ。少しリアルの方の環境の変化もあり、放置していてすみません。Vovaです。
前回幸運の検証をすると言いのこし、しばらく経ちましたが未だ結論を出せていません。ある程度の回数のデータは取りましたが、まだよくわからないのが実情です。
今回は、以前書いた速度についての検証に誤りが見つかったため、その再検証を行いました。以前の続きなので、そちらを先に読んでいただくといいかもしれません。
発端はTwitterのあるフォロワーさんが、速度124と速度146のキャラで行動順の逆転を見たというつぶやきをしていたことです。
以前の記事では±8%で変化すると近似できると結論づけましたが、124*1.08=133.92, 146*0.92=134.32となることから、この場合逆転は起こらないはずです。
しかし逆転は起きました。
それはどういうことなのか。何が間違っていたのか。それを順に考えていきます。
責任逃れのような言い方になってしまいますが、元々近似できると主張しているように、以前の結論(以下、±8%説)が正しい式だとは言ったつもりはありません。
ですがいくつかのサンプルを取り、グラフから概形を考えて、変化は16%ほどの幅が一様にあることは疑う余地がないと思います。
16.5%の差でギリギリ逆転を見たから、±8%で変化するのはどうだろうというのは非常に理にかなっているように思えます。他にも色々な条件を試したのですが、自分の取ったデータの範囲だと±8%説は計測結果にほぼほぼ適していて、問題無いように思えます。しかし、ここには大きな落とし穴がありました。
最初の16.5%差でぎりぎり逆転を見た、これが良くなかったんですね。
この16.5%差は何の断りもなく速度の低い方を基準に考えていたものです。
当然全てそのように前提を作り比較することは大事なことです。ですがこのために±8%説は妥当だろうという先入観を与えてしまい精査せずに結論付けてしまったのは大問題です。
ぼくは本来とてもめんどくさがりな人間で、近似できる!って思ってちゃんとボーダーの調査をしていませんでした。何故なら逆転するかしないかの境界線の調査はかなりの試行回数を必要とする(重要)上、±8%説から外れる気はあまりしなかったのです。また疑って追検証するような人もいませんでした。しかし今回の反例が見つかったことで、ちゃんと調べようと思ったわけですね。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、では本当の速度のランダム変化範囲はどこなのかについて考えましょう。
まず、例の124-146での逆転を許す範囲で、以前のデータからの変化幅に沿うものとして-16%~0%の変化範囲(以下-16%説)はどうだろうと考えました。
これならば146*0.84=122.64ということから、逆転は起き得ると言えます。
以前もこの案は考えていたのですが、これを採用しなかったのは単純に±8%説の方が-16%説より数値が近いと思ったからなんですね。
ここでもう一度以前のデータとにらめっこして、-16%説で本当に合っているのか考えているうちに、やがて一つひらめいたことがありました。
-15%~0%の変化範囲(以下-15%説)ではどうだろうと。
そもそも84%~100%だとキリが悪いというか、変な範囲じゃないか?という疑問から始まり、85%~100%で考えてみると16段階でなんか綺麗じゃん!というかなりふわっとしたイメージでしたが、これを測定結果と照らし合わせると-16%説より合っている気がするのです。そしてついに覚悟を決め確かめる作業を始めました。
①
まずはこちら。169-200で比較してみると、1500回の試行のうち1回も逆転が起こりませんでした。
これで-16%説は否定できそうです(仮に1.0%刻みの17段階で変化するとすると、1/289の確率で逆転しますが、1/289の確率で起きる事象が1500回の試行で1回も起きない確率はおよそ0.55%です。)
-15%説では当然逆転は起きませんから、問題ありません。
②
次にこちら。169-199で比較してみると、1000回の試行のうち2回だけの逆転が起こりました。
±8%説だと逆転はあり得ませんから、ここで自分でも±8%説の誤りを確認することができました。
そしてこの記録はもう一つ重要な役割があります。
199*0.85=169.15となりますが逆転が起きることから、ランダムに変化した後の小数点は切り捨てで、同値ならばどちらも先に行動し得るということです(普通に考えるならランダム)。同値がランダムなら逆転確率は1/(256・2)で1/512ですから、当てにはなりませんが計測結果と一応ほぼ一致します。
そして今回と前回の分の実測値と-15%説をグラフにするとこうなりました(英語なのは気にしないでください)。
縦軸は先制率、横軸は速度比です。
どうでしょう?合っている気がしてきませんか?
よって、今回の結論としては、速度は毎ターン85%~100%の範囲でランダムに変化すし、小数点以下は切り捨て、同値の場合はランダムとなる。(と近似できる)としましょう!
と、なるはずだったのです……………。
ここまですでに書き終え、達成感と満足感に浸りながら校正している時、ふと①の1500回ってなんか中途半端だな…?と思ってしまいました。推測通りなら確率的にはなかなか信頼できる数値かなとも思います。
けれどもハイになっているぼくはどうせなら2000回まで確かめるかーと、軽い気持ちで試行を増やしました。気分はウイニングランです。
しかし…そう、もうお判りでしょう。それは1716回目。なんと逆転が起きてしまったのです。しかもその後更にもう一度の観測。正しくはこうだったのです。
つまり今回の記事は全て勘違い、哀れな男の泡沫の夢だったのです。
仮もなにもありません。こうなってしまっては小数点以下切り捨てもわからず、-15%説も儚く消え去りました。
±8%説の否定は変わらないため残っているのは-16%説。
しかしいくら自分の甘い見通しのミスとはいえ、あんまりにもクリティカルなタイミングで打ちのめされてしまったぼくはすっかり心を折られてしまいました。
文量は多くありませんが、回数を見てわかる通りそこそこ時間をかけてますし悩んでる時間もかなりありました。ボーダーの調査はもっと慎重になるべきだと、頭ではわかってはいたはずなんです。ですがものぐさな自分の本質を捨てきれなかった。
幻視体となったぼくは-16%説を結論とする自信は全く無いまま、時の塔に引きこもりました、とさ。
今回はこれでおわりです…何にもなくてすみません。。
もし何かの質問、代替案、検証方法等あればなんでもいいので提案いただけると嬉しいです。